「病床の多い日本でなぜ『医療崩壊』が起きるのか」記事に対する反論

医師たちのイラスト医療

おはようこんにちはこんばんは、江草です。

今日は、「病床の多い日本でなぜ『医療崩壊』が起きるのか」という記事に対して頑張って書いた連続ツイートをまとめておくことで一記事とします。

一言で言えば「民間病院の病床がまだいっぱい残っているのに医療逼迫するのはおかしい、コロナ感染患者受け入れを強制すべきだ」という主張に反論した一連のツイートになります。

問題の記事はこちらです。

https://toyokeizai.net/articles/-/402702 [1]注:もともとはMSNの記事へのリンクでしたがリンク切れが発覚し2021年7月15日に東洋経済オンラインの記事にリンクを張り替えています

ツイートログ

さらに細かいツッコミポイント

と、以上が連続ツイートですが、さらにさらに細かいツッコミポイントも指摘しておきます。

 

地域の医療資源の調整は、通常時でもないわけではない。例えば、産婦人科医が少ない地域では地域の医師会が調整したり、大学病院の医局を通じて医師の足りない病院に派遣したりするしくみが効いていた。しかし、パンデミック下では、ただでさえ少ない感染症の専門医を大学医局から派遣してもらうわけにいかない。

「病床の多い日本でなぜ「医療崩壊」が起きるのか 医療法が専門、東京大・米村滋人教授に聞く」

法学者でもあり、これだけ法的整備にこだわっている米村氏にもかかわらず、まさに法的根拠のないグレーゾーンの慣習的制度の代表格である医局人事制度は評価しているというのはダブルスタンダードではないでしょうか。

 

各人の意志をそれ以上に強制してはいけないということを前提に感染対策を組むべきだというのが、私の基本的な考え方だ。

「病床の多い日本でなぜ「医療崩壊」が起きるのか 医療法が専門、東京大・米村滋人教授に聞く」

この意見自体は同意するのですが、その前提に立つと、もし米村氏の主張通り強制的にコロナ患者を受け入れるさせた医療機関から離職するスタッフが次々と出た場合(無理やり受け入れさせるのですから十分起こり得ると思います)、「スタッフに意志を強制できない」ということになり、やっぱり医療崩壊するのではないでしょうか。

強制論でいくなら、徹底して強制論でいかないと、辻褄が合わないと思います。

 

 ――では、閉院・減収時の損失を補填する仕組みを作れば、患者を受け入れる病院は増えるでしょうか。

増えると思う。しかし、そうした提案は厚労省でなかなかに受け入れられていない。

「病床の多い日本でなぜ「医療崩壊」が起きるのか 医療法が専門、東京大・米村滋人教授に聞く」

ならば、この損失補償の仕組み作りこそがまず行政のやるべきこととして一番肝要でしょう。これができないのに強制受け入れだけさせようというのでは話にならないのではないでしょうか。

 

以上です。ご清読ありがとうございました。

脚注

脚注
1 注:もともとはMSNの記事へのリンクでしたがリンク切れが発覚し2021年7月15日に東洋経済オンラインの記事にリンクを張り替えています

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