おはようこんにちはこんばんは、江草です。
今日は、TED動画を見て、良い例えだなあと思った話を軽く。
見たのはこちらの動画。
タイトルを勝手に日本語に訳すとすると「なぜ人は自分が誤ってる時でも自分が正しいと思い込んでしまうのか」といったところでしょうか。
何の気無しに見たのですが、コンパクトに大事な話がまとまっていてとても良かったです。
人は自説に不利な証拠が出てきた時、むしろかえって自説を強固にするという矛盾した態度を示す場合があります。
それはどうしてか、というのが本スピーチの主題です。
スピーカーの彼女いわく、人には「ソルジャー」と「スカウト」の2つのマインドセットがあると。
「ソルジャー」のマインドセットの時は、要は戦闘体制なので、アドレナリンが出て、「敵をやっつけるぞ」という気持ちから、自説を守り対立主張を打ち崩すことにこだわります。
一方の「スカウト」のマインドセットの時は、状況を正確に把握することに重点を置いていて、自分や敵がどうとか関係なく、俯瞰した目線で客観的な情報整理を心がけます。
で、人は嫌悪感がある相手や自分の意見と違う主張に対しては、ついつい「ソルジャー」のマインドセットに入り込んでしまうと。
そうすると自分に不利な証拠が出てきても、「自分に対する攻撃」と感じて、かえって自説を無理矢理にでも守り、相手の説に反撃しようとしちゃうわけですね。
ほんと、言い得て妙と言いますか、ちょくちょく世の中でも見かける光景ではありそうです。
だから、(江草が雑にまとめると)好奇心やオープンな姿勢を持つ「スカウト」のマインドセットを大事にしようねというのが、このスピーチのテイクホームメッセージになります。
正直言うと、この結論自体は各所でよく聞く話の類型ではあるのですが、さすがTEDクオリティの上手な話の運びなので、スッと腑に落とされちゃいます。
特に、江草が気に入ったのは、この「ソルジャー」と「スカウト」という例えです。
こうした誰にでもイメージしやすい例えを提案してもらえると、普段でも「あ、自分は今ソルジャーになりかかってるな」とか「スカウトの気持ちを保とう」とか自律する手助けになるので、大変助かりますよね。
それに、この「スカウト」というマインドセットが、まさしく画像診断にも通ずるなあと思うんですよね。
放射線科医は確かにあまり直接的な診療はせず[1]IVRとかは除きますが、患者さんから距離のあるところでの仕事が多いのですが、それこそが画像診断の価値を高めてる部分もあるのではないかと。
どうしても現場に居ると、その場の印象に影響されたり、緊迫したムードから「ソルジャー」になりやすいはずです。
そうした時に、離れたところで冷静に俯瞰して状況を見つめる放射線科医はまさしく「スカウト」で、正確な医療の遂行のためにかけがえのない視点を提供してるんじゃないでしょうか。
というわけで、今後とも江草も「スカウト魂」を胸に、頑張っていきたいなと思います。
以上です。ご清読ありがとうございました。
脚注
↑1 | IVRとかは除きますが |
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