男性医師は恵まれた立場だからこそ育児参画を

人生

おはようこんにちはこんばんは、江草です。

今日は、男性医師の育児参画について軽く。

 

本日、ブロガーとして長らく活躍されてる精神科医のシロクマ先生の記事がアップされてました。

 

子育てのため、精神科医の仕事を辞めて「専業主夫」になった時の話。
今までネットに書いたことがありませんでしたが、ある時期、私は仕事を辞めて子育てに専念していました。 そうなる前、私は私なりに子育てについてだいたいの算段をつけていたのですが、ハプニングがいくつも重なってしまいまして。 こ…

 

シロクマ先生が、専業主夫として育児の主役を担っていた時期の経験を語った記事です。

男性医師で育児に専念する方はまだまだ珍しいので、非常に貴重な体験談です。

父親としてはもちろん、精神科医としても育児に向き合うその姿勢に、江草は感銘を受けました。

 

 

江草はとても有意義な記事と思うのですが、一方で、この記事に対して批判の声が少なからずあるんですよね。

批判の矛先となっているのは、シロクマ先生がまず育児参画の軍資金として「1000万円を用意した」と書かれている箇所です。

「1000万円の軍資金を用意するなんて医師だからできることでしょ」というわけです。

 

江草としても、その指摘はもっともではあると思います。

医師免許が極めて有力な資格であることで、軍資金の準備が比較的容易だけでなく、復職の目処も経ちやすい。

そんな恵まれた立場だからこそ、シロクマ先生は育児に臨むことができた。

それは確かに事実だと思うのです。

 

しかし、そんな恵まれた立場にあるにもかかわらず、育児に本格的に参画する男性医師が少ないのもまた事実です。

「そんな風にキャリアを中断して育児に専念できるのは医師だからでしょ」という批判は、同時に、「育児に専念できる余力ある立場のはずなのにやってない」そうした男性医師の状況をもあらわにしています。

これをどうとらえるべきでしょうか。

 

 

江草の意見としては「恵まれた立場のものこそ率先してやるべき」と考えます。

 

医師に限らず、育児参画のジェンダーギャップは、社会問題として言われて久しいです。

もちろん、非常に複雑な背景があり、一筋縄ではいかない問題なのは承知しています。

しかしいずれにしても、誰かが今までと違う姿勢を取ることを決断していかなければ、社会の空気は永遠に変わりません。

 

ならばそれは、男性医師という「育児に専念するには恵まれた立場に居る者」がまず担うべき役割ではないでしょうか。

有利な立場にある者ができないならば、いわんや、不利な立場にある者たちができるはずはありません。

だからこそ、まず、恵まれた立場にある者たちこそが、範を示すべきでしょう。

 

 

ただし、育児参画の選択肢を男性医師だけの特権に留めてはいけません。

この動きに意義が出るのは、男性も育児参画をするのが当然という空気を作るきっかけとしてであって、もっと先を見据えた動きである点には注意が必要でしょう。

そうでなければ、シロクマ先生の記事に対する批判のコメントをされた方々が憂う事態――エリート男性だけが育児参画できる――を現実に固定するものになります。

それは避けなくてはなりません。

 

 

なお、補足ですが、「男性医師が育児参画を選択する」という表現には、違和感を覚える方もいると思います。

女性側はそうした選択することもできず育児参画を義務として担わされてるという慣習があるので、男性ばかり「選択できる」なんて考えるのは傲慢だというのは、もっともな気持ちです。

ここは正直言って確かに大変に難しい課題があるところです。

 

ただ、逆に男性側には「育児は妻に任せて仕事に専念することを義務として担わされてる」という慣習があるので、まずは「育児参画という選択肢を持つ」というところから、なんとかその膠着を解こうとしてる状態としてご理解いただけると幸いです。

これは決して女性側の「育児参画を義務として担わされてる」状態を肯定している意図はないのです。

男性が「育児参画の選択肢を持ち始める」のと同時に、女性も「育児参画の義務から解放され始める」のが良いのかなと考えます。

 

少しずつですが、そうやって進んでいけたらと江草は思ってます。

 

 

以上です。ご清読ありがとうございました。

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