オンライン発信者の連結可能匿名性

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ネット上で、実名で発信するか、匿名で発信するかの議論は根強いものがあります。

どちらも一長一短あるので、確かに難しいところですよね。

 

で、それに加えて、匿名は匿名で、さらに連結可能か連結不可能かで分かれる気がするのです。

「連結」というのは、オンライン上のアカウントと現実世界の個人が連結できるって意味になります。いわゆる身バレですね。

ちなみに「連結可能匿名化」は、医学研究における被験者の個人情報保護の文脈でよく出てくる単語です。

 

 

それで、今回のオンライン発信者の話での「連結可能匿名」は、具体的にどういう意味かと言いますと。

発信を匿名でしてはいるけれど、個人を特定しうる情報[1]住んでる地域とか、職業とか、年齢性別とかもある程度隠さず提示していて、よくよく情報を総合したら誰なのかが特定できるタイプのことです。

要は、近しい人が見たらすぐわかっちゃうような甘めの匿名性での発信です。[2]多少の隠蔽程度では、凄腕の特定マスターにかかればほとんどの人が特定可能という噂もありますけれど。

 

対して「連結不可能匿名」は、ただひたすらにプライベート情報を語らず、時にはウソも織り交ぜて、徹底的に個人が特定できないようにするタイプです。

バレたらまずいようなことを発言している場合は必然的にこのタイプになりますね。

でも、どうしても個人情報を完全に秘匿しようとするとあまりに窮屈なので、つい油断した時にボロが出る人もいる様子です。

 

 

わざわざ「連結可能匿名」で発信するなんて、匿名の意味がないのではと思われるかもしれませんが、案外そうでもないのです。

なぜなら、よくよく調べれば個人が特定可能だとしても、「すぐには連結できない」というハードルの存在にメリットがあるからです。

 

たとえば、とある匿名医師アカウントさんが以前つぶやいていた話[3]どなただったかは忘れましたが

曰く、別にバレてまずいようなことは発言してないけれども、受診した患者さんがふと自分の名前をググった時に、突然、自分の脳天気なツイートを目の当たりにするのは避けたいというのです。

確かに、患者さんが「診察室の文脈」から「日常のつぶやきの文脈」に瞬間移動できてしまうのは、あまりに主治医のキャラの空気感が異なりすぎて、図らずもショックを与えてしまう可能性はあるでしょう。

 

人は場面に応じてペルソナ(仮面)を使い分けてると言います。

職場での顔、家庭での顔、友人と会う時の顔は、誰だって異なるものです。

これは何もやましいことをしているからではありません。

それぞれの場面の空気を守り、人間関係を円滑にするために、人類が編み出したスキルとも言えるでしょう。

だから、連結可能匿名化をしてリアルとネットの連結の間にワンクッション置いて時間を稼ぐことは、人のペルソナを守るため、人同士の余計な摩擦を避けるために有用な行為と言えます。

連結可能匿名にも意味はあるのです。

 

 

とはいえ、連結可能匿名にするにしても、どれぐらいのレベルの連結難度に調整するか、なかなか難しいところではあるのですよね。

江草自身も、正直、連結可能匿名の部類かなあと思ってはいるのですが、さらにもっと甘めの難度にするかどうか、なかなか気持ちが定まってない状況です。

やましいことは書かないようにしてるつもりではありますが、なにぶんシャイな性格なものでして。

まあ、おいおい緩めていこうかなあとは思いつつあります。

 

 

以上です。ご清読ありがとうございました。

脚注

脚注
1 住んでる地域とか、職業とか、年齢性別とか
2 多少の隠蔽程度では、凄腕の特定マスターにかかればほとんどの人が特定可能という噂もありますけれど。
3 どなただったかは忘れましたが

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