おはようこんにちはこんばんは、江草です。
今日は再給付が議論されている医療従事者慰労金についてです。
慰労金の再給付は要る?要らない?
野党の要望で、医療従事者慰労金の再給付が議論されているようです。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011800909&g=pol (※2022年1月リンク切れを確認)
まだまだ冷めやらないコロナ禍の中、現場で奮闘している医療従事者を支えようという、野党らしい提案です。
1人あたり最大で20万円という高額なので、バカにはならない数字です。
ただ、この給付金に関して、医師の中で「給付金なんて要らないから、そんなことより早く感染拡大を抑えて欲しい」という声も聞かれます。
確かに「お金なんかよりも感染を抑える方が医療者にとっての願い」それはほんとその通りと思います。
でも、江草の個人的な意見としては、ここは「再給付して欲しい」という態度を示す方がいいんじゃないかなあと感じてます。
医師だけがもらうお金ではない
なぜかと言えば、医療従事者慰労金はその名の通り、医師だけがもらう慰労金ではなく、看護師さんだったり技師さんだったり、その他の職員ももらうお金だからです。
医療界の現実として、医師がそこそこの高給をもらっている一方で、その他のスタッフの待遇はその業務量や責任に対し十分とは言えません。
ましてや、このコロナ禍で危険や業務の密度が増した現状では、医師以上に患者さんと接する頻度が高い場合も少なくないのですから、なおさら待遇が過酷な実務に見合ったものではなくなってるように感じます。
もちろん、医師以外のスタッフも「まずは感染拡大を抑えて欲しい」という願いは同じかと思います。
しかしながら、コロナ禍のあおりで、ボーナスが無くなった病院から看護師が離職する、しないという話もありましたし、現実問題としてコメディカルの待遇に関しては医師よりもシビアな目線が注がれてると考えるべきでしょう。
あえて医師も率先して「もらいたい態度」を示すのが良いのでは
そういう意味では、今回のような慰労金の話は不遇な医療従事者の待遇を少しでも改善するチャンスと言えます。
しかし、そんな時に医師が率先して「いや、お金なんて要らないから感染を抑えて欲しい」と言ってしまえば、どうでしょう。
確かに正論で、正しいことではあるのかもしれません。個人の発言としても自由ではあるでしょう。
しかし、ただでさえ普段から聖職扱いで「お金の話」はしにくい医療職です。
ほんとはボーナスが減ったりで生活が苦しい医療従事者がいても、先にそう言われてしまうと「実は欲しい」とは言いにくくなってしまいます。
もちろん責任や業務量があるからとはいえ、なんだかんだ言って、平均よりは遥かに高い収入をもらってるのが医師です。間違いなく相対的には生活に余裕はあるんですよ。
そんな医師の立場で「お金なんて要らない」と高潔な態度を取るのは、他の医療従事者がお金を断る時よりはやはり容易なわけで、かえって少しズルいところがあるように江草は感じます。
しかも、今回の慰労金の議論はまだ先行き不透明で本当にもらえる結論になるか分からない、全然まだ決定事項でない段階です。
そんな折に「医療従事者は慰労金は要らないと言っている」という慰労金の案を反対しやすくする根拠を増やすのは、本当は欲しいのに声が上げられない人への不利益になってしまいかねません。
ですので、なんなら、ここはあえてお金に困ってない医師も率先して「もらいたい態度」を示すほうが、本当に苦労して頑張ってる医療従事者へのせめてものねぎらいのメッセージになって、良いのではないでしょうか。
お金が不要な医師は寄付しましょ
「じゃあ最初から医師以外対象の医療従事者慰労金にしたらいいのでは」という意見もあるかもしれません。
もちろん、それができるならそれでもいいと江草も思います。
ただ、実際に過酷なコロナ現場に立ってる医師も少なくない以上、医師を対象から除外するというのも不自然です。
また、医師といっても色々ですから、「医師以外が対象」と聞いた途端に激昂して、医療従事者慰労金の案そのものをポシャらせようとする人も出てこないとも限りません。
ですので、ここはやはり医療従事者は一枚岩として慰労金の案を支えておく方が賢明かと思います。
で、慰労金が要らないと思ってる医師が実際にお金をもらったとしたら、スッとどこか自分が応援したいと思うところに寄付したらいいんです。
そうすれば、応援したい何かにもお金が回りますし、もともと待遇が良かったとは言えない医療従事者の皆さんに少しでも潤いを与えることができますし、そんな悪くない話なんじゃないでしょうか。
ちなみに、話の流れ上、一応書いておきますと、江草は前の慰労金は寄付に回してます。
以上です。ご清読ありがとうございました。
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