国語辞典としりとりしたい

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語彙力を上げたいなと思い、久々に紙の辞書を買ってみました。国語辞典と漢和辞典です。

 

このブログで毎日文章を書くようになって、はや5ヶ月近くになりました。しかし、いまだ江草さんは語彙力がなく、表現の幅が貧弱なのです。

5ヶ月も書いてるのにと言うべきか、5ヶ月は書いてみたからこそ自分の等身大の実力に気づけたのか、5ヶ月しか書いてないからなのか。どれなのかは分かりません。

いずれにせよ、敬愛する戸田山先生も、辞書を用いて積極的に語彙力を高めよと仰せです[1]最近読んだ『教養の書』や『思考の教室』で

これは仕方ないかと観念して、辞書を買ってみたわけです。

 

せっかく買ったので、気になる言葉を見る度に、辞書を引くように心がけてます。

今までのクセで、ネットでササッと検索したくなりますが、我慢我慢。

紙の辞書で言葉を引くなんて、いつぶりでしょうか。

まだ新品なので、ページをめくる時、吸い付くような感触があるのがなかなかいい味を出しています。

新鮮さと懐かしさを同時に感じつつ、確かに実用上も紙の辞書って良いなとも感じました。

 

ベタな感想ではありますけれど、調べたい言葉の意味以外にも一緒に他の用法や他の言葉が目に入るのはとてもいいものです。

ネットの検索って、目的の情報に最短距離で向かい、かつ、ピュアな情報になりがちで、こういう雑味のある偶然の出会いに乏しいんですよね。

紙の辞書であれば、わざわざ引いたんだからと、ついでに他の言葉もざっと目を通す機会になるのは、確かに語彙力向上には良さそうです。

 

 

紙の辞書の良さを褒めましたけれど、偶然の出会いを演出することにかけては本来デジタル技術も十二分に得意とするところであるはずです。乱数を用いて瞬間的にランダム表示できますからね。

視野の広さと情報密度の高さから、単純に言葉を引いたついでに他の言葉に偶発的に遭遇するという点では確かに紙が強いかもしれません。

しかし、デジタルならではの面白い試みも可能と思うんですよ。

 

で、勝手に思いついたのが、「辞書としりとりするゲーム」です。

 

ざっと検索してみたところ、AIとしりとりするアプリやサービスは存在するようです。

ただ、基本的には単純に単語を返してくるだけのようなので、これでは面白くない。なんとも単調すぎるような気がするのです。

 

ここで「対戦相手が辞書」という設定です。

たとえば、プレイヤーが【りんご】と言って、対戦相手の辞書AIがランダムで選んだ「ご」で始まる言葉【ゴリラ】を返すターンとします。

この時AIはただ【ゴリラ】と返すのではなく、その【ゴリラ】の辞書上の説明書きも全部表示しちゃいます。手元の『明鏡国語辞典』では、【ゴリラ】の説明書きは『アフリカの森林にすむ、類人猿中最大の猿。雄は体長二メートルに達する……(以下略)』となってますが、これを全部表示します。

その次にプレイヤーが【ラッコ】と返したならば、それに辞書AIが【コンパルソリー】などと返して説明もドンと表示する[2]ちなみに【コンパルソリー】って何か、ご存知でしたか?

それにさらにプレイヤーが返して……と延々続けるわけです。

これにより、プレイヤーはしりとりをしながら、知らない単語とその説明にテンポよく触れることができます。

これこそ、デジタルならでは手法ではないでしょうか。

なんなら、紙の辞書にならって、前後の言葉もチラ見せしてくれると、より偶然の出会いが増えて楽しそうです。たとえば、【ゴリラ】ならその前後の【こりょうり】と【こりる】の説明も画面に表示されるわけです。 

ただ暗記するだけ、ただ読むだけだと面白みがないところを、しりとりの持つゲーム性がほどよいスパイスになるんじゃないかと思うんです。

 

とはいえ、ジャストアイディアで、江草が作れるわけではないのですが。

 

でも、これ国語辞典出してる各社が作ってweb上に置いとくだけでも、ちょっとした「辞書の体験版」になりますし、プロモーションにつながるんじゃないでしょうか。

せっかく、それぞれの辞典に個性があって味があるので、気軽に楽しく体験できるのは良いような気がするのです。

体験してほしいからとオンライン辞書として完全に引けるようにしちゃうと、もはや商品を買う必要性がなくなっちゃうところ、しりとりゲームだったら商品性は保てますからね。

どうでしょう。

もうどっかありそうですが。

 

 

……というわけで、辞書を買ったことをきっかけにした夢想トークでした。

語彙力上げがんばります。

 

 

以上です。ご清読ありがとうございました。

脚注

脚注
1 最近読んだ『教養の書』や『思考の教室』で
2 ちなみに【コンパルソリー】って何か、ご存知でしたか?

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